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美術館・博物館・名建築のススメ

その137:神奈川県立近代美術館 葉山館

*基本データ

場所:葉山

行った日:2023/3

美術館URL⇒葉山館 | 神奈川県立近代美術館 (pref.kanagawa.jp)

当初の神奈川県立近代美術館(旧鎌倉館)は、1951年、板倉準三氏の設計で鶴岡八幡宮の境内に開館しましたが、2016年に閉館し、現在は鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムとして運用されています。葉山館は1984年開館の鎌倉別館の次に2003年に開館した3番目の美術館です。

中庭のような場所、左側と正面が展示室、右側にレストラン、ミュージアムショップ、講堂があります。

イサム・ノグチこけし》1951年

《石人》(オリジナルは岩戸山古墳出土の扁平石人)

東京国立博物館 平成館 考古展示室に岩戸山古墳出土の石人が展示されています。↓石人 岩戸山古墳出土 6世紀 重要文化財

道を挟んだ白い建物の裏に山口蓬春記念館があります。

美術館の外周に遊歩道があり、野外展示作品を観て回ることが出来ます。

鈴木昭男《点音プレート・葉山(神奈川県立近代美術館 葉山)》2012年

東京都現代美術館でも見ました。

あっ!あれは・・・

アントニー・ゴームリー《Insider Ⅶ》1998年

ホセイン・ゴルバ《愛の泉》1993-7年、2004年 鋳造

水を飲む所ですが少し困ります。

横尾龍彦《黙示録 ゴグとマゴグ》1977年

横尾龍彦の回顧展と《ミセレーレ》を中心にしたルオーの版画展が開催されていました。キリスト教つながりでしょうか)ゴグとマゴグは新約聖書ヨハネの黙示録 20.8)に登場します。画家本人はこの作品について「透明な明るい空と地上の殺戮の記憶(戦争の悲惨)」と語っていたそうです。

地下にフリーで入れる美術図書室があり、入室してすぐに美術展のパンフレットが大量に置いてあります。

壁にもポスターが大量に展示されています。(この入口だけで1時間は過ごせます)インターネットで情報は取得できますが、一見して見渡せるこのような展示は貴重です。貼りかえる手間が大変だと思いますが美術館の役割の一つが明確に伝わってきます。

レストラン、こちらもフリー。

ハンバーグのソースは和風でした。おいしいのですが葉山で和風とは・・・。テラス席は鳥が来るらしく食事は室内のみでした。

田中岑《女の一生》1957年

講堂前のホワイエにあります。元々は旧鎌倉館の喫茶室のために当時新進の画家だった田中岑に依頼して描かれたものでしたが、修復作業を経て葉山館の講堂前に再設置されました。旧鎌倉館の喫茶室はお見合いの場所として人気が高く、また依頼を受けた時は画家の長女が生まれた年でもあり、女性の幸福を願い、出会いから結婚、子どもの誕生、晩年までが、優しい色彩でリズミカルに流れるように描かれています。

自宅にも田中先生の作品をたまに飾っています。

鎌倉別館へ向かいます。