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美術館・博物館・名建築のススメ

その168:画家の足跡

*基本データ

場所:康耀堂美術館

行った日:2023/10

展覧会URL⇒ 康耀堂美術館 (koyodo-museum.com)

自然の中に佇む、とてもきれいな美術館です。

鈴木昭男《点音(おとだて)》

中庭

展示室は左右に分かれていて、右側に日本画、左側に洋画が展示されています。

いい雰囲気です。

TVドラマのロケで使われてもいいくらいのクオリティーです。(昔、働いていた画廊でもよくTVドラマの収録が行われていました)

佐々木正《藪椿》1991年

ここは京都芸術大学付属美術館で、博物館実習の学生が毎年この時期にテーマに沿って展覧会を作っています。今回は「画家の足跡」という画面の中の筆致や線・色彩などを画家の足跡として、そこから画家は何を表現しようとしたのかを鑑賞者に読み取らせるという企画展です。美術の歴史、絵画の技法、作家の特徴、作品が描かれた背景など、多少の知識が必要な内容で展示が構成されていますが、それを意識して作品を観ると鑑賞も深まります。小野竹喬《春の空》、悳俊彦《廃村》が印象深い。竹喬には春夫という息子がいましたが26歳で戦死してしまいます。《廃村》には、枯草と藁ぶき屋根のほかに、2匹の鳥と雲の隙間から差し込む光が描かれています。作品の前で時のたつのを忘れてしまいます。(絵葉書が欲しかったのですが2枚ともありませんでした)来年も楽しみです。