*基本データ
場所:アーティゾン美術館
行った日:2022/11
展覧会URL⇒石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 Art in Box ーマルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後 | アーティゾン美術館 (artizon.museum)
「パリ・オペラ座-響き合う芸術の殿堂」という企画展が開催されていましたが、今回の目的は「特集コーナー展示 Art in Box」。
特にデュシャン。
デュシャンのBOX作品3点が並んでいます。
マルセル・デュシャン《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも(グリーン・ボックス)》1934年
通常版300部と豪華版20部が制作されています。《大ガラス》に関するおおよそ1912年から15年の間の手書きのメモ、素描、写真の複製など、94点のノート類が収められています。
マルセル・デュシャン《マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの箱)シリーズB》1952年、1946年(鉛筆素描)
ローズ・セラヴィはデュシャン自身の異名、「携帯できる美術館」として1941年に最初の箱が制作され、自身の好きな絵やオブジェ69点の複製が収められました。その後、多くのエディションがつくられましたが、この作品のようにオリジナルの素描が含まれているのはごく限られたものだけでした。このトランクはシュルレアリズムの画家エンリコ・ドナティ夫妻に贈られたものです。
BOXの裏蓋にデュシャンの愛人マリア・マルティンスの鉛筆による足の素描が入っています。
愛人の足の裏?
数年前にレプリカを買ってしまいました(33,00円税込)。《トランクの箱》は他の2つのBOXとは異なり完成した作品のレプリカが収められていて、これでデュシャン美術館を楽しんでいます。(今回のミュージアムショップでも販売されていましたが、重いので持ち帰るのは大変です)グリーンボックスとホワイトボックスのレプリカもあれば欲しい。
マルセル・デュシャン《不定法にて(ホワイト・ボックス)》1966年
デュシャンによる3つ目の最後のBOX作品です。「思索」「辞典と地図」「色彩」「ガラス作品に関して」「外観とアパリション」「透視法」「連続性」といった名前のフォルダーに自身のメモと紙片の複製が収められています。箱の表紙には《隣金属製の水車のある滑溝》のレプリカが使われています。
今回の展覧会とは関係ありませんが、以前、東博でのデュシャン展を観たあとに《遺作》の制作過程やメモなどをまとめた本も買ってしまいました。(10,000円くらい)