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美術館・博物館・名建築のススメ

その117:仙厓のすべて

*基本データ

場所:出光美術館

行った日2022/10

美術館URL⇒出光美術館 (idemitsu-museum.or.jp)

閉館期間もあり、数年ぶりの出光美術館。現存する仙厓の作品は、約1600点と言われていますが、そのうち約1000点が出光美術館の所蔵です。

仙厓《坐禅蛙画賛》江戸時代

坐禅して人か佛になるならハ」と書いてあります。「坐禅をすれば悟りが訪れるならば蛙はどうなんだ」という形式にとらわれる考えを戒める図。悟りを開いているような蛙の顔が面白い。

向かって左 仙厓《絶筆碑画賛》江戸時代

「黒染めの袖の湊に筆すてて書きにし愧をさらす白波 壬辰初秋 絶筆」と書いてあります。もう画は書かないという碑を家の前に建てますが、頼まれるとその碑の絵を描いていたそうです。

向かって右 仙厓《狗子画賛》江戸時代

「きゃん~」と書いてあります。紐につながれた子犬がキャンキャンと泣いている図ですが、よく見ると紐が結ばれている杭は固定されていません。「現実に縛られて逃れられないと言っているが、逃げようとしていないだけだ」と説いています。