*基本データ
場所:アーティゾン美術館
行った日:2021/6
展覧会 URL ⇒STEPS AHEAD: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示 | アーティゾン美術館 (artizon.museum)
アーティゾン美術館は2020年1月リニューアル開館、もとはブリジストン美術館、モネの睡蓮を見るために通っていました。
東京駅 八重洲中央口から正面に見えます、歩いて5分。
新収蔵作品ももちろん楽しみなのですが、なによりも久留米の石橋美術館にあった名作を見られることに気持ちの高まりをおさえきれません。画商だった時に久留米にもよく行きました。とても文化水準の高い地域で、久留米のお客さんたちには随分といじめられました。(語弊があります、厳しく指導していただきました)落ち込むと必ず石橋美術館へ行って青木繁・坂本繁二郎・藤島武二・古賀春江の名品を見ながら、こんな名画とともに暮らしている人たちに太刀打ちできるはずがないと自分を慰めていました。現在、石橋美術館は久留米市美術館になっています。
青木繫《海の幸》1904年
70.2×182.0cm、横長の画面にサメを抱えて浜辺を歩く10人の人物が描かれています。獲物を手にした男達の顔は皆誇らしげでまっすぐ前を見ています。赤銅色の体と胸を張った姿が生きる力を感じさせます。一人だけこちらを見ている女性がいます。詳しくは美術館で。
青木繫《わだつみのいろこの宮》1907年
180.0×68.3cm、縦長の画面に3人の人物が描かれています。古事記の物語の一場面で、真ん中の男性は山幸彦、赤い服の女性は豊玉姫、白い服の女性は侍女。兄の海幸彦の釣り針をなくし途方に暮れた弟の山幸彦が海底のわだつみの宮を訪れ豊玉姫に出会うところ。大人の女性として描かれている豊玉姫とは対照的に裸で少年のような山幸彦、侍女の白い服はすっきりとしているのに豊玉姫の赤い服は体にまとわりついて足元からは気泡が上がっています。それぞれの思いやこれからの展開が絵の中に書き込まれています。豊玉姫の意味ありげな視線の先は?詳しくは美術館で。
ウンベルト・ボッチョーニ《空間における連続性の唯一の形態》1913年(1972年鋳造)
ボッチョーニはキュビズムと同じ時期にイタリアで起こった絵画運動「未来派」の画家。《空間における連続性の唯一の形態》はスピード感やダイナミズムを形にした彫刻作品、実物は美術館で。
ジャコメッティ 奇跡のコラボ、ぜひ美術館でご覧ください。
アーティゾン美術館では収蔵品は写真撮影可でした。もし年間パスポートなどが販売されれば買って毎日でも行きたい。